YouTubeで収益を得る方法はいくつかありますが、個神的にYouTubeの収益のみを頼ることについては推奨できないと考えています。
収益を得る方法はいくつもありますので、自分が無理なく続けられるものをいくつか選び、試してみるのもおすすめです。
プラットフォームの投げ銭
YouTube以外の配信プラットフォームにもスーパーチャットのような、いわゆる投げ銭と呼ばれる文化があります。
MirrativやTwitch、OPENRECとかSHOWROOM、ニコニコ生放送等、現在はとても多くの配信プラットフォームで配信することができます。
プラットフォームごとに投げ銭の還元率も収益化の条件も違うほか、プラットフォームのコンセプトも様々です。
例えばTwitchは、フォロワー50人だけで収益化条件を達成できるものの、過去30日間で一定の配信時間や頻度を保つ必要があります。
配信主体の活動でギフト等で稼ぎたい方は、自分に合った無理なく使用できるプラットフォームを探すため、見比べてみると良いでしょう。
商品などの販売
アクリルスタンドやキーホルダーなどのグッズ、ボイスなど、現在は手軽に作品として販売することができます。
収益のためという訳でなくとも、作ったグッズを飾ってもらえると嬉しいので、作りたくなった時に作るのも良いと思っています。
BOOTH・pixiv FACTORY
BOOTHは、画像データを1枚アップロードするだけでアクリルキーホルダーやモバイルバッテリー、缶バッジ等が作成できる、pixivファクトリーと連携しています。
在庫を抱えることなく赤字になることがない、一個一個受注生産ができる点は安心できるポイントです。
注文がが入ると決済や発送等、すべてBOOTHが行ってくれますので、商品登録以降の手間は全くありません。
イラストの画像データや小説のテキストファイル、ボイスや音楽等も販売できます。
ダウンロード販売の手数料は、マージンと呼ばれる利益部分の、5.6%+22円です。
ただ、随時生産するため原価はそこそこ高く、送料も合わせると結構な金額になってしまいます。
例として、70x70mmのアクリルフィギュアの最低販売価格は1950円、送料込みで支払い額は2290円となります。
最低金額でのマージンが100円ですので、5.6%+22円を差し引いた72円が自分の取り分です。
収益として定期的に新作を出すということでしたら、ボイスやイラストなど、データのダウンロード販売ができるものがおすすめです。
ダウンロード販売でしたら原価や送料がないため、購入者の負担した金額のほとんどが自分に振り込まれます。
セリフごとのボイス集やシチュエーションボイス、イラスト本やPSDデータ等、いろいろな方が販売していますので参考にしてみると良いでしょう。
もちろんアクリルスタンドに3000円、4000円といった値段をつけることもできます。
活動スタイルに合わせて価格を決めましょう。
実物のグッズを売りたいとき、売れる自信があり、利益率のために在庫を抱えられるのであれば、印刷屋さんを検索して注文することもできます。こういうところとか。
原価を下げることもできますし、キーホルダーのチェーンをハートにする等、自由度も広がります。
在庫の抱えすぎには注意しましょう。
BOOTHには匿名配送のオプションもあります。
ハンドメイドでアクセサリー等を作っている方も利用できますね。
BOOTHに限らず、商品は何でも構いません。
VRChat等でのライブのチケット販売や、1対1での通話権を販売している方もいます。
自分の趣味や活動が活かせないか、どのようなことがしたいか検討してみましょう。
スキル収入
動画編集の代行や楽曲の制作、アイコン等のイラスト制作、ナレーションやモデリング等、普通の人間と変わりなく依頼を受けているVtuberは多くいます。
普段の活動や制作物で、どういったものを提供できるか示し、ご依頼ページを設けたり、DMやメールへ誘導したりしましょう。
現在はココナラやSKIMA、Skebなど、サイトを通した依頼のやり取りがしやすくなっています。
ココナラ
ココナラはプログラミングや相談事など、幅広いサービスを出品できます。
サイトの制作や台本の読み上げ、占い、鼻歌を楽譜に書き起こす等、様々なサービスがありますので、できることややりたいことはないか、参考にしてみると良いでしょう。
手数料は22%、そのうえ購入者の負担も5.5%と比較的高いものの、目に触れやすく、実績を積みやすく、販売実績を上げれば広告からの集客も望めます。
SKIMA
SKIMAも同様に様々なサービスを出品できますが、イラストやデザイン、ロゴ等の、イラスト依頼が強い傾向にあります。
手数料は金額によって11~22%、2万円以下なら22%です。
依頼でリクエストされたものを制作するだけでなく、自分で制作したキャラクターを販売することもできるサイトです。
Skeb
Skebは上記2つのサービスとは異なります。
あなたの持っているスキルが必要な人があなたを見つけ、依頼してもらえるといったものではなく、あなたに依頼したい人が互いに余計な負担なくリクエストできるといったサービスです。
修正依頼や見積もり等の連絡禁止、権利譲渡不可、リクエストのキャンセル自由等、クリエイターが気軽に気持ちよくイラストを描けることが第一のガイドラインとなっています。
イラストやボイス等のリクエストを受ける側が有利になるよう規定されており、趣味の延長で依頼を受ける人にとって最も負担にならない形のサービスだと思います。
ボイスくらいなら出せるかも……という方は試しに登録してみて、TwitterのプロフィールにSkebのURLを記載してみるのも良いでしょう。手数料は15%です。
これらのサービスを頼らず、TwitterのDMやメールで直接やりとりをし、依頼を受けることも可能です。
手数料が発生しないメリットはありますが、どうしてもリスクがあり、現金で依頼を受ける場合は銀行口座の名義を教える必要もあります。
先払いをお願いする、Amazonギフト券等で報酬を受け取る、契約書を交わす、相手や内容によってしっかりと断る等、しっかりと注意を払って依頼を受けましょう。
個神的に、これからはVtuberという括りに拘らず、他のクリエイターと差のあまりない仕事を受けられるようになっていくと考えています。
音声作品や自作ゲーム等も、BOOTHだけでなくDLsite等、同じ技術を持っている人が販売している場所や物を参考にするのも良いでしょう。
権利収入・ライセンス料
Skebには二次創作公認プログラムというものがあります。
著作者であるVtuberが登録申請をすると、そのVtuberさんのイラストを誰かが依頼したとき、手数料の中の10%分がVtuberに入る仕組みです。
画期的な仕組みなのですが、チャンネル登録1万人以上等、条件は少し厳しいものが設定されています。
その点、視聴者の活動による収益化の例として、登録しやすいのがニコニコ動画のクリエイター奨励プログラムです。
ライブ配信のアーカイブ等をニコニコ動画にアップロードし、奨励プログラムに登録すると、再生数等から算出されたスコアが付与され、現金等に交換することができます。
このスコアには子作品の人気も反映されるため、アーカイブを元に作成した切り抜き動画や音MAD等が再生されることで、親作品の権利を持つVtuberに還元されるのです。
広告・紹介
動画に広告をつける以外にも、紹介することで収益をあげる方法はいくつかあります。
YouTuberでイメージする代表的な動画の1つとして、商品やサービスの紹介、レビュー動画と呼ばれるものがあります。
案件動画とも呼ばれ、メーカーとのコラボ、お店や商品を体験し、紹介するという内容の動画です。
ただ、個人活動ですと有料レビューを依頼されることはほとんどなく、マイク等の購入金額を振り込んで頂いたり、無料で商品を体験させてくれたりといった、レビュー対象がそのまま報酬になることが多いです。
物品支給となりますので、案件で収益を上げて生活をしていく……というものではありません。
お話をいただいた際は報酬を確認したうえで、勇気を出して断ることも必要です。
Amazonアソシエイト
動画に自動で表示される広告だけでなく、アフィリエイトと呼ばれるような商品紹介をすることもできます。
アフィリエイトというと「1時間の作業だけで1億円!」といった情報商材のイメージが強いかもしれませんが、商品等を紹介することで収益を上げることができる仕組みのことを指す言葉です。
一例として、AmazonにはAmazonアソシエイトというプログラムがあり、貼った商品リンクから商品を購入してもらうことで紹介料を受け取る仕組みがあります。
使用しているマイクやオーディオインターフェース、キャプチャーボードの名前やおすすめポイントを、専用の商品購入リンクと並べて概要欄に記載するだけで収益に繋がるのです。
使用機材が気になった人はすぐに確認できますし、リンクから買うことで価格が上がることもないため、誰もが嬉しい仕組みになっています。
化粧品や色鉛筆など、Amazon上のほとんどの商品が対象になるため、活動に合わせて取り入れることができます。
個神的にはA8.netなどのアフィリエイト商材を選べるサイトで、自分の使用してるものや使用を検討しているものを探し、YouTuberらしい商品紹介動画等のネタにするのも良いと思っています。
金銭支援・物品支援
商品や見返りに関わらず、Vtuber等のクリエイターに対して支援ができるサービスもいくつかあります。
YouTubeのメンバーシップでは特定のチャンネルを支援でき、メンバーシップ加入者限定の動画や配信を視聴することができるようになります。
そのほかメンバー限定のスタンプの使用ができる、コメントをしたときに横に絵文字がつく、名前に色がつく等、配信者の目に留まりやすくなる恩恵もある機能です。
FANBOX(月額支援)
Ci-en(月額支援)
fantia(月額支援)
FANBOX、fantia、Ci-en等のサービスでも、月額支援を受け取ることができます。
手数料はどれも10%です。
そこでしか見られない日記やイラスト、ボイスや素材の配布等、自由に記事を作成することができます。
限定公開の記事でYouTubeの限定公開の動画URLを貼ったり、個人用ライセンスのFaceRig等を使用したりすることは規約違反となりますので、掲載するサイトだけでなく、使用するソフト等の規約もしっかりと確認しましょう。
周りが使用しているからとFANBOXを使用しているVtuberは多いのですが、fantiaなどもおすすめです。
FANBOXでは記事ごとに全体公開、支援者限定などを設定するため、支援金額に合わせて内容を変えるときは複数の記事を投稿することになります。
fantiaやCi-enですと、同じ記事の中で公開範囲を分けることができるので、書く側の手間を減らすことができます。
支援者はまとめて確認することができますし、無料で見ている人にも支援すると何があるのか、ダイレクトに伝えられる利点があります。
他の記事にも移動しやすく、特にfantiaは一覧表示が見やすいと思っています。
Ci-enは支払いにDLsiteポイントが充てられるため、音声作品を出す人等、DLsiteを使ってるって視聴者が多いと、より選択肢に入れやすくなります。
FANBOXはpixiv等から移動しやすいため、pixivにイラストを投稿している方は優先順位が上がるでしょう。
OFUSE(単発支援)
月額支援だけでなく、単発での支援ができるサービスもあります。
OFUSEはファンレターを書くことで金銭的な支援ができるサービスです。
クリエイター登録をした人に対し、すきな文字数を購入してメッセージを送ることができ、受け取ったクリエイターには手数料の9%を差し引いた金額が振り込まれます。
こちらは完全に登録しておくだけの、見返りを求められないサービスとなります。
Amazonの欲しい物リスト(単発支援・物)
金銭的なものだけではなく、物で支援を受け取れるようにすることも可能です。
よく使用されているのとしては、Amazonの欲しい物リストが挙げられます。
Amazonで購入できるものやAmazonギフト券をリストに登録して共有し、誰かが購入してくれるとAmazonから届く仕組みです。
距離感の近い個人勢ならではの支援方法ですが、お届け先の地域の特定や規約違反をしてでも情報を取得する人など、しっかりと設定をしても拭えないリスクがあります。
実家の住所や受け取り専用のバーチャルオフィス、私書箱を用意し、設定できると良いのですが、リスクを知らずに使用して、被害を受ける方も出ている現状です。
しっかりとリスクとメリットを天秤にかけたうえで使用しましょう。
giftee(単発支援・物)
他にもギフト券の欲しいものリストを作成できる、gifteeというサービスもあります。
直接物をもらうサービスではなく、安心して設置できるおすすめのサービスです。
Vtuberの収益化について
YouTubuを使わせてもらううえでスーパーチャットを止めたほうが良いとは言いませんし、配信が盛り上がるのでどんどん使ってほしいと思うのですが、人気の移り変わりや何かの拍子にアカウント停止になってしまうリスクも考え、専業Vtuberこそいろいろ試してほしいと思っています。
収益化について様々な方法を上げさせていただきましたが、Vtuberとして活動する理由は様々ですし、私は収益化を必須ではないと考えています。
生活の中での選択肢を増やしたり、趣味を楽しく継続する理由になったりすると良いと思い収益化をおすすめしていますが、更新に義務感を感じ、負担になってしまっては本末転倒です。
目的や自分の向き不向き、拘りや活動スタイルなどと合わせて、無理のない方法を試していただけたらと思います。