前の記事に引き続き、ブループリントでカメラの切り替えと動きを設定します。

やりたい演出に合わせて使うカメラを書き出しておくとスムーズです。
今回は、オービットカメラや固定カメラへの単純な切り替え、ドローンの切り替えと位置の指定、ドローンの切り替えと曲に合わせた動きの指定、の3パターンを設定します。
1. 単純なカメラ切り替え
オービットカメラや固定カメラに切り替えるだけのシンプルなノードを作成します。

+ボタンでブループリントを追加し、鉛筆ボタンで名前を「カメラ切り替え_単純」などに変更します。

「MIDIキーを押すと」と「メインカメラの切り替え」をドラッグ&ドロップで配置します。

出口と入口を繋ぎます。

入力ポートを「loopMIDI Port」にし、ビデオカメラに作成したカメラを選択します。
「キーを押す」には割り当てたいMIDI番号(例:20)を入力し、移行期間は0にします。
どのキーで何が起こるかは後で必要になるため、必ずメモしておいてください。

入口をクリックして、カメラが切り替わることを確認します。

右クリックしながら範囲選択し、Ctrl+Cでコピー、Ctrl+Vでマウスカーソルの位置に貼り付けできます。
必要な数だけ複製しましょう。

オービット用と固定用で合計4つ複製しました。

キーの数字とカメラの設定をそれぞれ変更すれば設定完了です。

動作が確認できたら、誤って画角などを変えないよう、作業用のドローンカメラを選択し直しておきます。
2. ドローンの切り替えと位置指定
次に、ドローンカメラを特定の位置に瞬時に移動させる設定です。
引きの画角をすべて「固定_ドローン」1台でまかなうために、切り替えと同時に位置も指定します。

先ほど作ったノードを複製し、「アセットトランスフォームを設定」を追加します。

出口と入口を繋ぎ、「メインカメラの切り替え」の「ビデオカメラ」と、「アセットトランスフォームを設定」の「アセット」で、動かしたいカメラ(ドローン用)をそれぞれ選択します。
これで切り替えと同時に、自動で指定した位置に移動するようになります。

試しに入口をクリックすると、カメラが切り替わります。
座標が0,0,0のままだと床が表示されるので、保存したい画角に調整します。

保存したい画角の数値は、アセットの画面で確認します。

確認した数値をブループリントに戻って入力しましょう。

これで他の画角を映しているときも、このMIDI信号が届けば指定した位置に戻ります。

切り替え時にガクッとなる場合は、「MIDIキーを押すと」を複製して、「メインカメラの切り替え」と「アセットトランスフォームを設定」へそれぞれ直接繋ぐことで軽減できるかもしれません。
(環境次第な気もします。)

この設定を必要な画角の数だけ作成します。

今回は11個の設定を作り、30~40の範囲でキーを割り振りました。
3. ドローンの動きとL/R振り分け
最後に、ドローンの切り替えと曲に合わせた動きの指定です。

ノードが大量になるため、+ボタンで新しくブループリントを追加し、名前を「カメラ切り替え_移動」などに変更して管理しやすくしておきましょう。

②と使うノードは同じですが、「アセットトランスフォームを設定」をもう1つ追加します。

「遷移が終了すると」と「入口」を繋ぎ、開始位置と終了位置、何秒かけて移動するかを設定します。
これでMIDI信号ひとつでカメラを切り替えつつ、開始位置から終了位置まで遷移させることができるようになりました。

「トランジションイージング」で加速の仕方やタイミングを変更できます。
Linearが一定速度、In~は始めがゆっくり、Out~は終わりがゆっくり、InOut~は始めと終わりがゆっくりで真ん中が早い、という特徴があります。
ちょっと戻ってから進むInBack、進んで最後に弾む感じのOutBounceなど様々な動かし方があるので、好みの物を選択してください。

大事な注意点として、カメラが移動している最中に次の指示を出すと、指示が上書きされ、意図しない動きになってしまいます。
これを防ぐため、移動カメラの指示を「L」と「R」のカメラに振り分けて、同じカメラを連続で使わないようにします。
カメラは8つまで設定できるので、8人のカメラマンに順々に指示を出すようにし、動いている最中のカメラマンに二重に指示を出さないようにするイメージです。
カメラ振り分けシートの作り方

カメラをLとRに振り分ける際、画角リストや演出メモを作って置くと便利です。

作り方としては、まずステージをイメージするか、ソフト上に用意します。
次に、使いたい画角と動きを文字で書き出します。

書き出したら、R(右側)とL(左側)に振り分けます。
左右以外のカットもなるべく均等に割り振ってください。
観客頭上の回転や背後からのカットもRとLに分けておくと、左からのカットの後に背後からのカットを使いたい、という場合に指示が被るのを防げます。

振り分けが終わったら、歌詞を並べたシートに使いたいカメラを書き並べます。
LとRが連続しないように、固定カメラもうまく挟むのがポイントです。

理想の形ができたら、カメラを切り替えるまでの時間を測ります。

今回は3秒弱だったため、その2倍以下の5秒を移行時間に設定しました。

テンポよく切り替える場面では5秒以内にRやLが連続することもあるため、固定カメラやオービットカメラを間に挟み、同じ移動カメラに2重で指示を出さないように調整します。
このあたりは実際に動かしてみて違和感があったときに手直しすれば問題ありません。

イージング設定は「OutQuart」がおすすめです。
設定した時間の5分の3程度で移動をほぼ終わらせてくれます。
移行時間を切り替え時間より長めに設定するのは、移動が先に終わったときにガクッとしたカクつきが発生するのを防ぐためです。

複数の曲を歌う場合は曲の速さによって切り替え時間が変わるため、それぞれの2倍以内に収まる移行時間を設定してください。
速い曲とゆったりした曲でテンポが大きく異なり、2倍以上差がある場合、ゆったりした曲は固定カメラをメインにするのも一つの方法です。

あとはコピーと貼り付けを繰り返してRとLそれぞれの移動カメラを量産し、地道に画角を反映させます。
カメラ制御の設定は以上です。


