OBSの設定
今回用意するのは、オープニング画面、蓋絵、エンディング画面、そして曲ごとのシーンです。

曲ごとにシーンを分ける必要は必ずしもありませんが、今回はWarudoの映像の上に動画ファイルを重ねて表示したかったので、個別にシーンを用意しました。

私は以前、歌詞が聞き取れずにもったいない思いをした経験があるため、ライブで歌詞をしっかり表示したい派です。ということで、歌詞を表示するための動画ファイルを作成して準備してみました。

また、演出のすべてをWarudo内で完結させる必要はないという例として、光の球が浮かび上がるループ動画も用意してみました。
少し画面が賑やかすぎるかもしれませんが、こうした素材を重ねるだけでも雰囲気が変わります。

OBSに取り込んだ動画ファイルは、プロパティから「ソースがアクティブになったときに再生を開始する」という設定が可能です。
「再生終了時に何も表示しない」にも、お好みでチェックを入れてください。
OBSをMIDIで操作する設定(obs-midi-mg)

OBSのシーン切り替えなどを、MIDI信号で自動コントロールできるようにしてくれるのが「obs-midi-mg」というツールです。

「ソースがアクティブになったときに再生を開始する」設定をし、MIDI信号でシーンを変えられるようにしておけば、DAW側でスペースキー(再生)を押すだけで、「OBS上のシーンが切り変わる」→「歌詞等の動画が再生される」→「続けてMIDI信号でWarudoのカメラや演出等が自動で切り替わっていく」という演出を実現できます。
また、配信中にトラッキングがズレてしまって直したいとき等にも、シーンの切り替えが役立ちます。
手元のキー一つで「蓋絵」に切り替えられるようにしておけば、視聴者に気づかれずに調整できて便利です。
obs-midi-mgの導入・設定

まずはOBSのメニューから「ツール」→「obs-midi-mg Setup」を選んで、設定画面を開きましょう。

MIDI Deviceの項目から「loopMIDI Port」を選択します。

InputStatusとOutputStatusの両方をオンにします。
「Check MIDI Device…」ボタンをクリックし、OKで進んでください。

次に、左下のプラスマークを押して新しい設定を追加します。

ダブルクリックで名前を変更します。

鉛筆マークをクリックして詳細な設定画面に移ります。

Untitled Bindingをクリックで選択してください。

Deviceを「loopMIDI Port」に、Typeを「Control Change」に設定します。

その下の項目はすべてMIDIを選択してください。

MIDI信号を受け取ったときに何をさせるかをCategoryとActionで指定します。

今回はシーンを切り替えたいので、Categoryで「Scene Switching」を選び、シーンより切り替え先のシーンを指定しましょう。

「Not Listening for…」というボタンを押してから、DAW上のMIDIキーやノートをクリックすると、その信号に対応した番号が自動で入力されます。

今回は管理しやすいように、一番上の127番から順に使っていくことにします。

これで、127番のMIDI信号が送られてきたときに、自動で指定のシーンへ切り替わるようになります。

Untitled Bindingとなっているところをダブルクリックし、どのシーンへの切り替え設定なのか、分かりやすい名前に書き換えておくと後で迷いません。

残りのシーンについても、複製ボタンを使ってどんどん作成します。
シーンの数分複製しましょう。

それぞれの「Note#(番号)」を1つずつずらします。

対応するシーンを割り当て、ダブルクリックで名前を変更すれば完成です。

チェックマークを押し、次の画面は右上の×ボタンで閉じましょう。
これで、シーンの切り替えもMIDIで操れるようになりました。

DAWで作ったプロジェクトの始まりや終わりに合わせ、シーン切り替え用のMIDI信号を付け足しておけば、曲の再生と同時に切り替わり、終わればOBS上で次のシーンに移り変わるようになります。
手元のキーパッドの設定

手元で使えるキーが12個ありますが、蓋絵の表示やソフトの切り替え、再生や停止、さらには歓声などの効果音を設定しても、まだまだ余裕があります。

せっかくなので、空いているキーには自分の使いやすい機能を詰め込んでしまいましょう。

MC中に使う効果音のバリエーションを増やしたり、手動でカメラを切り替えられるようにしたり、スクリーンに告知画像を映す設定を入れるのも楽しいです。

今回はMC中の演出として、ローアングルと正面のカメラを交互に映したかったので、「交互に実行」というノードを使ってみました。

これはスクリーンなどの表示切り替えにも活用していて、これを使うと1つのキーで2つの状態を行き来でき、キーを節約できます。
また2曲目では「曲に合わせた準備をしなくともこれだけできる」という実演のために、パーティクルやライトの切り替えなどを一つのキーに詰め込んでみました。
ここの詳しい仕組みについては少し長くなるので、また別の記事で詳しく解説します。

設定がすべて終われば、あとは歌って踊るだけです。
非公開でリハーサルを行い、音量バランスや演出のタイミングをアーカイブで客観的に確認し、微調整を繰り返せばついに完成です。
ライブの流れ
実際のライブ配信の流れを解説します。

まずDAW上で「Alt + 0」を押してバーチャルキーボードを表示させておきます。

パソコンの前で配信開始ボタンを押します。

マイクの前に移動したら、キーパッドの再生キー⑤を押してOBSのシーン切り替えと曲、そして自動演出をスタートさせましょう。
歌い終わったらそのままMCに入ります。

DAWで声にエフェクトをかけている場合は、話し出す前にキー④でMC用のプロジェクトに切り替え、声のエフェクトをオフにする操作が必要です。
私は別のDAWで声へのエフェクトをかけていたため、この操作をゲーミングマウスのマクロで行いました。
自分の環境に合わせた方法で切り替えてみてください。

MC中はキー⓪~③キーを使って、歓声やギターの効果音を鳴らしたり、スクリーンやカメラを切り替えて演出の実演をしました。

一通りMCが終わったら、一度キー⑥で蓋絵に切り替えて、次の曲の準備を整えます。

準備ができたら、再びキー④でプロジェクトを切り替え、キー⑤で再生を開始します。
すると再び曲に合わせて、カメラや演出が自動で動き出します。

2曲目は事前に設定をした演出ではなく、キー⑦~⑪を使い、歌枠のような感覚で自由に演出を切り替えました。

ライブが終われば、自動でエンディング画面へと切り替わるように設定してあるので、最後はゆっくりとパソコンの前へ戻って配信終了ボタンを押します。
最後に

個人で人員も気にせず、自由ライブができるようになるのは夢がある話だと思います。
最初の設定には結構手間がかかるものの、一度作ってしまえば2曲目のように歌枠でも使い回せますし、事前のプログラミングなしでも、片手デバイスを持ったスタッフを用意できれば、専用の機材がなくとも同じような演出が可能です。
現時点で私が用意できる素材などは配布や販売も行っているので、興味がある方はぜひ触ってみてください。

