⑧【改訂版】フリーソフトで歌ってみた収録&MIX講座『仕上げの調整・マスタリング』※工事中のページ

エフェクトの設定が終わったら、最後に仕上げの調整とマスタリングを行います。

細かな音量調整と、この時点で「曲と馴染んでいない」「逆にもっと歌を前に出したい」という気がした場合、エフェクトを追加するなどで調整します。

細かな音量調整

気になるなら行う程度の工程です。

全体を再生して、聞き取りづらいところや音量をもうちょっと詰めたいところを探します。

例えば「ここ、サビの始まりなのにちょっと聞き取りづらい」と感じたら、その部分だけ音量を上げたくなります。

こうした細かな音量調整には、ゲインエンベロープを使います。

表示されていない場合は、イベントを右クリックして「ゲインエンベロープ」にチェックを入れてください。

白い線をクリックすると、点を打てます。

3点打った中心を上下させれば、その部分だけ音量を変化させることができます。

間に出る半透明の丸をクリックしながら上下させると、変化度合いを調整できます。

打ちすぎた白丸はダブルクリックで取り消せます。

根気バトルになるため、必要なければほどほどにしてください。

ボーカルをオケに馴染ませる

メインボーカルが浮きすぎていたり、ハモリが前に出すぎている気がしたりする場合の調整です。

単純に音量が大きすぎて、「Channel Strip」の「Gain」で下げれば解決するだけかもしれません。

馴染ませるのには、「Beat Delay」を使用するのがオススメです。

リバーブの際はFXチャンネルにかけましたが、馴染ませる目的の場合はトラックに直接ドラッグ&ドロップで指してしまって問題ありません。

Beat Delayの設定

馴染ませる目的のため、「Beats」の間隔はリバーブの時よりも狭く設定します。

テンポが速い曲なら「1/32」、伸ばす音が多い曲なら「1/16」あたりが目安です。

「MIX」のつまみは、0%(エフェクトなし)のときと比べて100%にすると歌自体がずれて聞こえるのがわかると思います。

50%を超えるとディレイの音量がメインの音量より大きくなるため、必ず「MIX」は50%未満、40%以下で設定してください。

徐々に下げていって、「ここだ」というポイントを探しましょう。

そのほかはリバーブで使用したときと同様に、「Ping-Pong」を「Sum」にして左右に広げ、「Width」は50程度、ハモリがある場合は30程度に近づけます。

「Feedback」はいったんいじらなくて大丈夫です。

もわもわ感が気になる場合は20くらいまで下げるのもありですが、「MIX」で調整しているため触らなくてもよいことが多いでしょう。

ハモリを馴染ませる場合

ハモリの場合には、「Chorus」エフェクトを直接かけてしまうのも有効です。

いじるのは「DEPTH」(BeatDelayでいうMIX)だけで十分です。

かなり奥に引かせる効果があるため、メインにはかけずハモリ限定にしてください。

ボーカルを前に出す

反対にもっと歌を前に出したいときに試す方法です。

こちらも、音量バランスを変えるだけで解決できる可能性があります。

思い切った帯域処理(イコライザー)

元の「Channel Strip」をいじると、何が正解かわからなくなったり元に戻せなくなったりするおそれがあるため、「Channel Strip」をもう1つ追加します。

「Compress」をオフにし、中域(Mid)か高域(High)を3~6dBほど持ち上げてみてください。

曲を流しながら動かしていると、「ここだ」というポイントが見つかることがあります。

ハモリがメインと一緒に前に出てきてしまっている場合は、ハモリの高域をイコライザーで削ると改善することもあります。

自分が歌った音源をMIXしている場合、自分の声が苦手と感じる方は多いですが、イコライザーで音色を変えることで納得できるところに落ちつくこともあります。

聴いている人にとってはどちらでもよいかもしれませんが、納得したものを出せると他のところにも気を配れるようになるので、大事なことだと思います。

また、ボーカルではなくオケの帯域を削ることでボーカルを前に出せる場合もあります。

ディストーション(Red Light Distortion)

少し飛び道具的な方法ですが、音をひずませるエフェクト「Red Light Distortion」を使う方法もあります。

声がひずんで目立つようになるエフェクトで、音量自体はむしろ下がっているようですが、前に出て聞こえます。

音割れ感がし、音質は下がっているため、自然に聞こえるところまで「MIX」のつまみを下げてください。

「こんなに目立つならもうちょっと音量を下げてもいいな」と感じたら、「Out」のバーを少しだけ上下させて調整します。

「In」「Distortion」「Drive」「Stages」はどれもひずみ方の影響が変わりますが、うっすらかける分には気にしなくて問題ありません。

いったん「Drive」だけお好みで触り、他は触らないで大丈夫です。

ローカットやハイカットなどのイコライザー設定はここまでで完成しているため、触る必要はありません。

マスタリング(音量・音圧を稼ぐ)

ここからは音量というよりも、音圧を上げる処理をします。

小さい音源と大きい音源を比べると、大きい音源のほうがよく聞こえる傾向があります。

さらに、ただ音量を大きくした音源と、音圧(音の詰まり具合)がある音源を比べると、音圧がある方がより良く聞こえます。

しかし、音圧を稼ぐには周波数ごとの音量バランスや位相を見ながら調整する必要があり、無料版の「Studio One」にはそのための機能(スペクトラムメーター、位相メーター、リミッターなど)が付属していません。

無料版で勘だけでやるのはかなり厳しいため、「音圧爆上げくん」に頼ります。

Studio Oneからの書き出し

書き出したい範囲をループ区間で最初から最後まで指定します。

「ソング」→「ミックスダウンをエクスポート」を選択します。

保存先とファイル名を設定します。

「ラウドネス調整」にチェックを入れると、アップロード先の基準に合わせた音量で出力できます。

YouTubeやその他のプラットフォームには「音量が大きすぎる音源は音量を下げる」というラウドネスの基準があり、YouTubeの場合は-14.0LUFSで定められています。

今回はこの後「音圧爆上げくん」に通すため、チェックを入れなくて構いません。

ループ区間になっていることを確認して「OK」で保存します。

「クリッピングが生じました」と表示された場合は音割れしているため、そのファイルは「はい」で削除します。

上回ったと表示されていた分だけマスター音量を下げて、もう一度「ソング」→「ミックスダウンをエクスポート」→「OK」で書き出してください。

この講座で紹介した手順と数値を参考にしていれば、0dBをあまり超えることはないと思います。

音圧爆上げくんでマスタリング

「音圧爆上げくん」にアクセスし、右上の「ログイン」をクリックすると、情報を入力することなく、ゲストとして使用できます。

デスクトップ版も配布されています。

「新規マスタリング」をクリックします。

表示されるアップロード画面に、先ほどミックスダウンしたスカスカの音源を、ドラッグ&ドロップします。

設定不要でそのまま実行することもできますが、「カスタムマスタリング」でYouTube用の音の大きさを目標として選んでおくのがおすすめです。

「YouTubeラウドネス」をクリックしておきましょう。

下へスクロールして「実行」をクリックします。

しばらく待つと完了するので、「マスタリング後をダウンロード」で音声ファイルをダウンロードしましょう。

オケとボーカルのバランス調整

マスタリング後に聴いてみると、全体としては音量が上がっていますが、「オケの上がり幅が大きくてボーカルが埋もれた気がする」ということが少なくありません。

ラウドネス調整で音量だけ上げて満足するのもありですが、気になる場合は以下の方法で調整します。

「Studio One」に戻り、データを崩さないために「ファイル」→「別名で保存」で、音圧爆上げくん用に調整するファイルを分けておきます。

今回はオケが大きくなりすぎたため、「Cannel Strip」を挿し、オケの音量を少し下げた状態でミックスダウンします。

再度「音圧爆上げくん」でマスタリングし、できたものを再生して確認します。

下げすぎたと感じたら少し戻して、ミックスダウンし直してマスタリングする、という繰り返しで仕上げましょう。

最終確認

完成した音源は、LINEに送ってスマホで聴いたり、イヤホンで聴いたり、スピーカーで聴いたりしてみてください。

YouTubeに非公開で上げて聴いてみるのも有効です。

PCのスピーカーで爆音で聴く分にはよくても、スマホで聴いたら歪みエフェクトをもっと抑えたほうがよかった、ということもあります。

イラストやツイートを投稿した瞬間に塗り残しや誤字に気づくのと同じで、MIXでも「やっぱりちょっとここ直したい」ということはよくあります。

2日ほど間を空けてから聴き直すのもおすすめです。

それでも大丈夫なら、胸を張って完成です。

今回紹介した数値もエフェクトもあくまで参考のため、つまみをひねったり足したり、いろいろ実験してみてください。

ド素人でもできるMIX講座は以上です。

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この記事は、音程が取れない、楽譜がない、用語がわからないという素人でも、無料でMIXができる講座の書き起こし記事です。完全無料のソフトだけで歌ってみたのMIXを行う方法を、初心者向けに解説しています。全体の流れとしては、必要ソフトの導入→曲...
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